概要
「OpenCV」と、OpenCV の Pythonライブラリを MacPorts を利用して Mac OS X にインストールする手順。
普段は独自にビルドした物を利用しているが、それなりに面倒なので、MacPorts でインストールするとどんな感じかためしてみる。
OpenCVについて
「OpenCV」は「オープンソース(BSDライセンス)のコンピュータビジョン」ライブラリ。
「コンピュータビジョン」とは、雑に説明すれば「コンピュータの視点」ということで、OpenCV はコンピュータに物を見る力を与えるライブラリとなる。
OpenCVには500を越える機能があり、「2次元、3次元画像処理」、「認識、識別」、「情報の表示」等、様々な事ができる。
良くある「肌色率の検出」や「顔認識」なども実装することが可能。
この記事を書いている現在の最新版は、2012年7月4日リリースのバージョン2.4.2となる。
OpenCV の Python ライブラリ
OpenCV は C++ で実装されているが、公式の実装に Python ライブラリが含まれており、ほとんどの機能が Python から利用可能。
インストール
インストールの方法は「いろいろ」ある。ここでは、MacPorts からインストールしてみる。
マシンパワーにもよるが、結構時間がかかる。
sudo port install opencv +python27
インストールディレクトリの確認
以下にインストールされる。cv2.so が本体で、cv.py は 内部で cv2.so を import しているだけのファイル。
/opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/python2.7/site-packages/cv.py
/opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/2.7/lib/python2.7/site-packages/cv2.so
動作の確認
MacPorts でインストールした場合、MacPorts の Python を利用する。
/opt/local/bin/python2
ライブラリを import する。
import cv
# もしくは
import cv2
機能を確認するには help 関数を利用すると良い。
import cv
help(cv)
とりあえずつかえるようになる。
課題
このままだと MacPorts の Python でしか利用できない。「/opt/local/lib/」以下のファイルに依存した状態で cv2.so がビルドされるので、cv2.so だけコピーして動作するという物でもない。
PYTHONPATHを工夫をすれば良いかもしれないが、独自ビルドした物を普段は利用していてすぐには困らないので、とりあえず保留。